蒼天のフィッツロイ

March 12, 2009

テントを張った後、倒れるように横になった。 
夕方に目を覚まして空を見上げると、快晴に近い空だ。今夜は眠れそうもない。夜が待ち遠しい。 

でも、この時期はなかなか日が沈まない。しかも、高緯度ゆえ太陽の沈む角度が浅いため、薄明の時間が1時間半もある。 
とりあえず日が暮れるまでディナータイムだ。 

ご飯を炊くときは、沸騰して蓋が外れないようにスープ用の水を入れた子鍋を乗せる。 
余熱で暖まるため、燃料の節約にもなり、一石二鳥。 

 


意外なことにスーパーにはインスタントラーメンが売っていなかったが、クノールの炊くだけのピラフはとても手軽でよかった。 
でも、味はとてもひどい。インスタントスープもすごくまずい。 
日本でも無洗米で同じような商品だしてくれないかなぁ・・・ 

 

待望の夜が来た。23時前だが、まだ薄明るい。 
キャンプ場の辺りでは手前の山が邪魔なので、来た道を2kmほど戻ってカメラを構える。 
空は雲が増えて、半分ぐらいを占めている。東の空には月が昇っている。 
フィッツロイの上半分は雲の中なので、ひたすら待つ。 
ところが雲は増える一方、そしてついに雨がパラツキ始めた。 

みるからにヤバい雲が迫ってきたので、あえなく撤収。 
そんなにあまくなかった。 

テントに戻ると、雨風が強くなってきた。 
半端じゃない。 
まるでジェット機がかすめているように、風がうなりをあげて通り過ぎていく。 
林の中なのに、その度にテントが激しく揺れる。 
これがパタゴニアの真の姿か! 

朝になっても吹き荒れていたが、11時すぎには風が弱まり晴れ渡ってきた。 
今度こそは!と期待したが、フィッツロイは全容を見せることなく、再び雨が降り始めた。 
風が次第に強くなり、またもジェット機のスクランブルだ。 

一晩中荒れ狂い、気温も下がる。 
朝のテント内の気温は4℃。外は2℃ぐらいだろうか。 
8時頃雨が止んだので、外に出て見た。 
風はまだ強く、今にも枝が折れてきそうで怖い。山はテントサイトの近くまで真白だった。 

もちろんフィッツロイも雲の中だったが、急速に雲が引いて行く。 
「こいつは絶対晴れる!!」 
なぜか確信し、カメラを持って2日前敗退した地点へ。 

そして、ついにその時はきた。




















【蒼天のフィッツロイ】 

 

   君に逢いに 2万キロを旅してきました。 





【独り占め】 

 
夜が遅いため、誰も朝に起きてこない。 
フィッツロイを独り占め。 



昼間のフィッツロイは、もう思い残すことはない。 
でも、目的はあくまでも星景写真。 
このあと、またしても雲がわき、雨がパラツキ始めた。 
なんてめまぐるしい天気だ。 


仮眠をとり、日暮れ前に目を覚ますと、また晴れ間が出てきた。 
みたび撮影ポイントへ。 

1時間ほどすると、フィッツロイが月の光に浮かび上がってきた。 
常に雲が生き物のようにまとわりつき、最後までどんなに長くても3分と姿を現すことはなかったが、星空の下のフィッツロイを写し撮ることに成功した。 

やったー!!ついにやったぞーーーーー!!! 


そのまま夜明け近くまで晴れ続け、感動の朝を迎えた。 


























【おまけ】 

 
Happy TAKE Dancing on Planet Earth!

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