アイスランド ハイランド編

November 13, 2010

ハイランドとは、アイスランドの内陸部の高地を意味し、おおむね標高300m以上の地帯を指す。 
そこは火山と氷河の広がる無人の荒野だ。 
道路は当然舗装されておらず、整地されていないので、最低でも4WDのSUVでないと、走行は無理。 

海岸近くの生活道路であっても、ひとたびメインの道路から外れると、めったに車とすれ違うことはない。 
ましてやオフシーズンのハイランドともなれば、トラぶっても助けはまず期待できない。 
つまり、この時季にハイランドに一人で踏み入ることは、それなりの準備と覚悟が必要なのである。 

願わくばハイランドを南北に縦断するルートを走りたかったのだが、この時季と私の車でそれをすることは自殺行為に等しい。なにせ、川を何度も渡るヘビーなコースだ。もちろん橋などない。川を渡るとは川の中を走って横断するという意味。 
以前、日本人の学者が渡川に失敗して流されたことがあるそうだ。 

今回、グーグルアースで眺めただけでもいかにもすごそうな場所の中で、そう奥地でもないところを目指してみることにした。 
もし、車を捨てる羽目になったとしても、防寒着、寝袋、3日分の食料・水を担いで歩ける登山用のバックパックも用意した。 
あくまでも天候や道路状況が許す範囲で、と言い聞かせながら。 


ハイランドの入口。まだ道路は舗装されているが、まったく車とすれ違うことがない。 



いよいよ本格的なハイランドへ。 
道というよりわだちに近いが、想像していたよりはっきりとした道で一安心。山肌の苔が美しい。 



そこらじゅう火山だらけ。まさに月面、SFの世界のよう。 



事前の調べて、目的地に着くまで川を2回渡らなければならないことはわかっていた。あと10kmを切ったところで、一本目の川が現れた。水深を探ってみたところ、深いところではマフラーが水に浸かってしまうかどうかといったところ。 
川幅は20mぐらいしかないので、途中で止まらないよう一定の速度をキープすれば渡れるとは思うが、単独行動なので冒険はやめてここまでとした。



夜まで時間がるので、3枚目の写真の右端の山へ登ってみた。 



写真ではけっこう高く見えるかもしれないが、高度計で計測したら標高差110mだった。 
思った通り山頂からの景色は絶景だ。もしかしたら日本人初登頂かも?



山頂の景色に見とれていたのも束の間。遠くから雨の壁が迫ってくるのが見えた。

大急ぎで山を降りるも、途中で捕まってしまった。と同時に10m/sを超える風が吹き始めた。めっちゃ寒い!
こんな過酷な環境でも、けなげに咲いている可憐な花を発見!

 


この地でもっとも撮りたかった景色がここ。 
しかし、この夜晴れた時は既に月が沈み、撮影不可能。 
北の空がなんだか少し明るい。もしかしてオーロラ? 
オーロラとの初めての出会いは、正体がはっきりしないほど淡く、感動とかそういう代物ではなかった。 

 


これでハイランドを垣間見てみたいという欲求の方はとりあえず満たせたので一晩で引き上げた。 
でもやっぱり、ここで星景写真を撮りたいという思いが強く、3日後に再びここを訪れた。 
わずか3日で景色は一変。 



雪景色の絶景。快晴になってきて、見渡す限り火山が連なっているのが見渡せる。 



これは期待が持てるぞとわくわくしていたのだが・・・ 
日が沈むと共に雲が湧き始める。 
高緯度のため薄明が2時間以上あり、すぐには星の写真は撮れない。 
結局、なんとか月景は撮れたものの、暗くなるころには一面の雲に覆われ、撮ることは叶わなかった。 
ちなみにこの夜は気温-9℃まで下がった。 そして、二日間1台の車すら見かけることはなかった。

 

タグ:patagonia

Please reload

Recent Posts

February 3, 2017

Please reload

Search By Tags
Please reload

Follow Us
  • Facebook Classic
  • Twitter Classic
  • Twitter Social Icon
  • Facebook Social Icon

Copyright (C)  Takahiro Takenouchi. All rights reserved.